気候変動対策、加速するか 米中が共同声明、メタン削減でも歩み寄り

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ワシントン=合田禄
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 米中首脳会談に先立ち、両政府は14日、気候変動対策で合意した内容をまとめた共同声明を出した。中国と米国は温室効果ガスの排出量でそれぞれ世界首位と2位を占めており、気候変動問題は、両国の歩み寄りが特に期待される分野だ。声明によると、2020年代のうちに具体的な対策を加速させるため、米中による作業部会を再開する。

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 両政府は21年11月、作業部会を発足させ、定期的に協議することを盛り込んだ共同宣言を出した。しかし、22年8月にペロシ米下院議長(当時)が台湾を訪問したことで、中国側は気候変動分野での協議をしないことも含め、対抗措置を発表していた。

 その後、米国のケリー気候変動問題担当大統領特使と中国の解振華・気候変動特使が、23年7月の北京に続き、今月初めにもカリフォルニア州の保養施設「サニーランズ」で会談し、協力を模索していた。

 声明によると、作業部会では…

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